初夏の夕景

1976年
父のバイクを借りて走った 川沿いの景色が好きだった
ここちよい風と夕日の中で 初夏の匂いを楽しんでいた

1978年
帰省の汽車の窓から見えた 田んぼに水が張っていた
大学生活に慣れたころ 初めての自由に戸惑っていた

それから大人になって働き始めた
それでも5月の夕方は美しかった
仕事帰りにふと夕日を追いかけた
やがて来る雨の季節のことを考えた

二人で歩き続けたこと
夏の約束にときめいたこと
緑の雨の中にたたずんだこと
ああそれも初夏の夕景のこと