テーマ:情景

黄金風景

あなたと最後に会った日は まぶしいほどの秋晴れで いつもは暗いこの町も 光あふれる午後でした あなたと最後に会ったのは まぶしいほどの金色の 小さな路地が入り組んで 名もない町の午後でした 二人で初めて歩く町 二人でそっと手をつなぎ 何かを探していきました 何かを求めていきました 郵便局がありました …
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夏の終演

紅い 朱い 茜い夕暮れ 振り向くのをやめたのは 少しだけ人恋しかったから 青い 蒼い 碧い夕暮れ 歩くのをやめたのは 少しだけ疲れてしまったから 「もう夏も終わりだから」 「終わりだから?」 「まだ夏は終わらないから」 「終わらないから?」 トボトボと帰り道 赤とんぼと帰る道 …
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きっとこの景色は ずっと探していた夏 青と白だけの空 きっとこの景色は ずっと願っていた夏 光と影だけの午後 波の声 海の匂い それから まぶしい汗 蝉の声 朝の匂い それから 白いポロシャツ
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私の町の冬の情景

わたしの町の冬の情景 冷たい風が吹き荒れる わたしの町の冬の情景 寂しい夜に雨が降る わたしの町の冬の情景 灯油の燃える声がする わたしの町の冬の情景 それでも私は生きていく それでもわたしは春を待つ
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今にも泣き出しそうな空

深く深く 秋が沈みこみ 悲しいほど澄んだ水面に 枯れ葉が踊っている 今にも泣き出しそうな空 あの時と同じ冬の空 蒼く蒼く 雲が流れゆき 寂しいほど紅い夕日に 木枯らしが叫んでいる 今にも泣き出しそうな空 あの時と同じ日曜の午後 あれからどこに行って 何をしたのかは憶えていない 確かに君と一緒に こん…
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秋の午後

週末の午後のこと よく晴れた秋のこと 今日は心が穏やかで 秋の光が優しくて 穏やかな午後のこと 小春日和の秋のこと 今日は心が幸せで 秋の景色が眩しくて 秋がどっぷり根を張って 澄んだ水面がいつまでも 秋がもくもく立ち上り 高い青空どこまでも
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春待ち草

この雪 ぼたん雪 落ちては溶ける 春の雪 白い空から舞い散れば 誰もが春を隠せない 誰もが春を隠さない この風 ひがし風 ほのかに香る 春の風 赤い花から舞い散れば 誰もが春を隠せない 誰もが春を隠さない 二月の午後の日曜日 春待ち草を見つけたら 誰もが春を待ちわびる 誰でも春を待ちわびる
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晩秋

赤い夕景 朱き水面 紅の山々 ほら こんなに秋が 深まっている 青い休日 碧き湖畔 蒼の村々 ほら こんなに冬が 近づいている 何かがやってくる 何かが去って行く 何かを手に入れる 何かをきっと失っていく 僕はこの瞬間を きっと生きていこう 僕はこの未来を きっと憶えておこう
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秋が輝くとき

秋が輝くとき 黄金色の空 誰もいない 山里のこと 秋が輝くとき 茜色の雲 誰もいない 海辺のこと 久しぶりに まぶしい 太陽を見た 久しぶりに 真っ青な 風を感じた
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彼岸花

彼岸花 秋の薄日 湖水色の空 母の言葉を思い出す 母の言葉を考える 彼岸花 秋の夕暮れ 茜色の雲 父の姿を思い出す 父の姿を追いかける 彼岸花 秋の匂い 黄金色のとき
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静かに秋

静かに 秋が続いた 穏やかに 秋が歩き出した 少しだけ 君を思い出したくて 秋の夕日の匂いを知った 静かに 夜がやってきた 穏やかに 夜が更けていった 少しだけ 君を考えたくて 月の光の影を歩いた 静かに秋 思い咽ぶ秋
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黄昏海岸

いつまでも続く海岸線が 金色の風に染まること いつまでも続く光の帯が 赤く赤く燃え上がること この景色を見たことを憶えておこう この景色にいたことを忘れないでおこう いつまでも続く水平線が 紺色の波に包まれること いつまでも続く水面の音が 黒く黒く沈んでいくこと この切なさを感じたことを憶えておこう こ…
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夕映

茜色の空 金色の雲 それから まだ輝いている過去 藍色の海 銀色の波 それから もう戻れない過去 夕映えの中を それでも立ち上がって トボトボと歩き出す 夕闇に包まれて それでも息を吸って ザクザクと歩き出す
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夏が始まった日

夕日が燃えつきて 海に闇が訪れる しかし 静かに漁火が燃え始める 僕の夏が 始まった日を憶えておこう 仕事に追われる日々 街に闇が訪れる しかし 静かに旅心が歩き出す 僕の夏が 始まった日を憶えておこう 梅雨雲の切れ間に 不気味な緋い空があった 絶望さえ感じなくなった心を 湿った風が駆け抜けていった…
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雨の降る夜

雨の降る夜は たぶん土曜日で 君と探していたのは あるはずのない 探し物 雨の降る夜は たぶん6月のことで 君と探していたのは 来るはずのない 夏の声 黙って走り続けるしかなかった 雨の音を聞くことしかできなかった 君といる不思議を想いながら 心の不安を打ち消していた 雨の降る夜は たぶん土曜日…
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梅雨晴れ

久しぶりだね いい天気 強い陽射しが照りつける 今日は梅雨晴れ 一休み 雲の向こうの太陽が 夏を待てずに顔を出す 久しぶりだね 窓を開け 乾いた空気が懐かしい 今日は梅雨晴れ 白い雲 海の向こうの南風 夏を待てずに歩き出す 夏はそこまで来ています 夏はそこまで来ています
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僕が幸せだった頃

僕が幸せだった頃 水をはり始めた 青の田んぼに 蛙の声が聞こえていました 僕が幸せだった頃 田植えを終えた 鏡の田んぼに 緑の山が映っていました 小さな稲が並んでいました 初夏の風がそよいでいました あまりに稲が小さいので 水面の景色が鮮やかでした 稲はすくすく伸びました 毎日毎日伸びました 気が…
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春の港

春の港で待つ人は 小さな島に帰る人 風がこんなに優しくて 遠くの島に渡る人 春の港で待つ人は 小さな島から戻る人 波がこんなに穏やかで 遠くの島から帰る人 小さな港に春が来て 日差しがまぶしくなりました 海があんなに光るから やっと錨が上がります 春の港で待つ人は 静かに静かに眠る人
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遠い春

少しだけ春の匂いがして それだけで嬉しかった頃 はるか遠くなった街並みに 梅の花が咲き始めた 天神様の石段も 梅が枝餅の思い出も 何もかもが懐かしくて 僕は寒さを忘れて立ち止まった 少しだけ春の気配がして それだけでときめいた頃 はるか彼方の春の日に 二人の花が咲き始めた 瀬戸内海の優しさも 春の暮…
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暗冬

冬の夕暮れ 途方もなく寂しくて 赤い空を見上げる 雲が泣いている 冬の黄昏 途方もなく悲しくて 黒い空を見上げる 母を思い出す それから冬の雨が降り始めた 誰もいない午後7時の街になった 僕も もうあきらめて家路につこう 人は過去ばかりにこだわってしまうから 冬の夕焼け 途方もなく美しくて …
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春の街

春の町は 優しい陽射しに満ちて 銀色のレールを鳴らして 黄色い電車がやってくる 春の町は 穏やかな海に包まれて 水色の景色の向こうに 柔らかな船が浮かんでいく 僕が過ごした町 君と出会った町 あの頃の思い出が 優しく語りかける町 春の町は 思い出にあふれる町 心の町 ELUGA X P…
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晩秋

僕が好きだった秋の街は すっかり寂しい街 誰もいない国道を ただ風が駆け抜ける 僕が住んでいた秋の家は すっかり悲しい家 誰も訪れない軒先を ただ思い出が黙り込む いつか見た晩秋の色 いつか恐れた晩秋の湖畔 枯れ果てた空の彼方に 茜色が浮かんでいた 僕が好きだった秋の街は 今はもう絶望の街
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日曜日 朝の空気が肌寒い ようやく秋 懐かしい秋 墓参り 午後の日射しがありがたい ようやく秋 気持ちいい秋 すきま風 湯船の中が温かい ようやく秋 心地いい秋 空も雲も 雨も風の音も 山も川も それから人の心も ようやく秋 待ち望んでいた秋
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「晩夏」

こんなに優しい星空に もう会えないかもしれません 夜風が吹いて漁り火が消えて 夏が終わっていくのです 夏が終わっていくのです こんなに静かな昼下がり もう会えないだろうと思います 赤とんぼが飛んで蝉の声が消えて 夏が終わっていくのです 夏が終わっていくのです 人影が消えて 波の音だけがして 夏が終わってい…
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「もう夏なんだ」

気がつけば 南天に登るさそり座 梅雨空ばかりの夜だったけれど もう夏なんだ 夏なんだ 見上げれば 網戸越しに漂う蚊取り線香 雨音ばかり聞いていたけれど もう夏なんだ 夏なんだ 忙しい毎日に振り回されて 心も身体もすっかり枯れ果てていたけれど もう夏なんだ 夏なんだ もうすぐ梅雨が明ける もう夏な…
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「夕闇の雨」

夕闇の雨 一人ぼっち 悲しいほど静かな雨 いつまでもやまない雨 夕暮れの雨 一人ぼっち 寂しいほど赤い空 どこまでもやまない雨 もう帰ろうか まだ帰れない もう行こうか まだ行けない 夕闇の雨 海辺の雨
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「雨上がりの夕べ」

雨上がりの夕べに 蜜柑色の陽が落ちて 茜色の空に 静かな夜が訪れる 雨上がりの夕べに 群青の雲がたなびき 紫紺色の空が 今日の終を告げている ああ なんと穏やかな景色 なんと安らかなとき 喧騒が嘘のように消え去るとき 雨上がりの夕べに一人たたずみ 自分だけの贅沢を周遊する
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「1月」

古びた小さな町で 枯れ葉のように生きていた 北風にさらされて カサカサと泣くだけだった 海沿いの小さな町は 僕の心によく似ていた 荒波にさらされて カラカラと朽ち果てていた 曇ったガラス越しに 知らない匂いの人を抱きしめて それでも僕は生きていたいと思った 生きていかなければならなかった 1月の小さな…
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「早春詩」

冬空が茜色に染まると 少しだけ春を思い出す 窓越しから見える春 遠くにある白い山々 冬空から陽がもれると 少しだけ春の気配がする 窓を開けると匂う春 遠くにある黒い町なみ 冬が少しずつ歩き始めている 春が少しずつ歩み寄っている 水も雲も風も太陽も 少しずつ変わり始めている 冬空が優しくなると 春の命…
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「冬の夕日」

冬の夕日が悲しいのはなぜ それは短い命 もうすぐ沈みゆく命 そんな運命を知っているから 冬の夕日が切ないのはなぜ それは儚い命 もうすぐ燃えつきる命 それでも懸命に生きようとしているから 寒空の彼方が燃えている 暗い心も荒波も北風も そんなすべてを癒すように その一点だけが赤く輝いている 冬の夕日が消…
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