テーマ:SEASONⅡ

「春来」

冬至を過ぎると この街に春の気配が始まる 僕は春を楽しみにしているのか 僕は春など楽しみにしていない 冬至を過ぎると この街に春が歩き始める 僕は春に出逢いたいのか 僕は春なんかに出逢いたくもない それでも太陽は 北をめざして歩いてくる 毎日少しずつ春を連れてくる 連れてくる 春がくる 密やかに春が…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「ふるさと」

穏やかな年末 枯れ草をかきわけて 母の墓を探していた 誰もいないふるさと 穏やかな年末 薄曇りの空を見て 思い出を探していた 一人ぼっちのふるさと 母がいて祖母がいて 祖父がいて叔父がいて みんなススキの原に埋もれていた 僕はそっと謝った 穏やかな年末 いいことも悪いこともない
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「闇の秘祭」

もうすぐ夜がやってくる ほら 生ぬるい風が吹きはじめた もうすぐ闇が訪れる ほら こんなに胸がわくわくする そこは漆黒の空間だ それから湿った暗闇だ 青白い炎が熱気を振りまき 淀んだ空気をかき回している 言葉を忘れた考えることもやめた 僕はただじっと身を任せている 人々がうごめく異空間で 闇の秘祭が…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「クリスマス・イヴ」

三時に迎えに行くからね いつもの場所で待っていて 白い国道突っ走り 素敵な夜に連れて行く 明日は雪のクリスマス ホテルのディナーを予約した そっとしまったプレゼント いよいよ君に渡せるね 何があっても受け入れる 絶対機嫌を損ねない 怒らず焦らず君のため 素敵な思い出あげたくて 明日は三度目のクリスマス…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「12月」

灰色の気持ちで 白い峠を越えた 黒い雲の向こうにある 日射しの街にたどり着こうとして 灰色の心で 白い道をたどった 黒い空の彼方にある 明るい景色にたどり着こうとして いったい何を探しているのか いったい何処にたどり着きたいのか それから何をしようとしているのか さっぱりわからないままに 12月 僕…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「クリスマス・イヴ」

夕方から雪になった それでも僕は西に向かっていた 夕日と雪雲が混在する空を見て 少し不安な気持ちになった 日が沈むと雪が積もり始めた それでも僕は西をめざしていた テールライトが続く国道を見て 少し焦りを感じはじめていた ずっと前からの約束を果たすこと クリスマスイヴを一緒に過ごすこと それは夏の幻灯に過ぎな…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「冬至帰」

こんなに冬が迫っている 太陽は遥か南に降下し まったく衰弱してしまっている それは僕の心のようだ こんなに冬が迫っている 太陽は地面を這いずり あっという間に沈んでいく それは僕の気持ちのようだ それでも明日 太陽は南回帰線に到達する それからゆっくりと戻って来る 一日一日と近づいてくる 冬至帰を過ぎ…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「深夜の贅沢」

午前1時 とても静かな夜 ラジオから流れるジャズ 僕は一人で詩を書いている 午前1時 とても静かな窓 夜空から瞬く星座 明日は特にすることもない 風もなく 国道を走る車もなく 家族は寝静まって 僕の時間だけが経過する 午前1時 休日前夜 とても贅沢な時間を過ごしている
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「雪がくる」

明日の朝までに たぶん雪がくるという 人々は少しだけ外に出て 冬の準備を始めたりする 明日の朝までに たぶん雪がくるという 僕はこっそりと空を仰いで 雪の気配を探したりする 雪がくる 北風に雪が舞う それからひっそりと沈黙があって しんしんと積もり始める 冷たい布団に潜り込む 雪の匂いが心地いい
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「小さな幸せ」

今日の僕は幸せで なぜか心がホッとした とても小さなことだけど 一番星も瞬いた 今日の僕は幸せで なぜか心が安らいで とても小さなことだけど 誰かにわけてあげたくて そのとき僕は優しくて 気持ちが良くて爽快で みんなの笑顔が嬉しくて そのため何かをしたくなる ほんの小さな幸せが 大きな幸せ呼んでくる…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「冬の夜空」

静かな冬の夜 星が瞬いている 驚くほどたくさんの星々が 静かに静かに瞬いている 冷たい冬の夜 星が瞬いている 驚くほど澄んだ星々が 無限の宇宙から瞬きしている 音のない空間 景色も色もない空間だけど 冬の夜空には 思い出があふれているらしい 記憶の中の命たちが瞬き始める その中に母がいた
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「悲しい子猫」

悲しい子猫に出会った日 僕は毎日に疲れきっていて カサも差さずに歩いていた すべてが面倒になっていた 悲しい子猫に出会った日 僕は子猫を拾い上げて ふところに抱き入れた 子猫はぶるぶる震えていた コンビニでミルクを買って 冷たい部屋に明かりをつけた 子猫はよちよちと歩き回った それからやっとミルクを飲み干し…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「七つの花壇」

畑の隅に花を植えた いつも泣きながら花を植えた 花の下には消えていった 小さな命が眠っていた 畑の隅に穴を掘った シャベルでていねいに穴を掘った 小さな命を横たえて それからゆっくりと土をかけた シンちゃん チーちゃん ブッチー ママ シャム太にミミママそれからミミ いつの間にか七つのお墓ができた 名前を呼…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「雨雪」

宵がくる 冷たい雨が降っていた 君はどうしているだろか 夜がくる 冷たい雪に変わってた 君はどこから見てるのか 着るものはあるかい ストーブに火があるのかい 暖かい場所で 安心して眠れるかい 冬がくる 雨雪が降る寒い夜 小さなからだが震えてた 君のことだけ考える
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「冬の出来事」

よく晴れた冬の日のこと 一つの幸せが砕け散った 僕は何も知らずに 君を見つめることしかできなかった よく晴れた冬の午後のこと 一つの出来事が訪れた 僕は戸惑うばかりの 君を見守ることしかでなかった 君 今どうしている? 木枯らしが聞こえる夜に 一人ぼっちで震えているのかい よく晴れた冬の夜空に 星が…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「僕は知っている」

僕は知っている 別れは突然にくることを それから 二度と会えないことを 理由なんか見つからない 考えても問いただしても 思いつくのは 都合のいい言い訳だけだ 僕はわかっている 別れは突然にくることを それから 二度と戻らないことを きっかけなんかわからない 悔やんでも悩んでも 思いつくのは 楽し…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「冬の日だまり」

冬にも日だまりがあるように 僕の心にも あたたかい場所がある 今はまったく見つけられないけれど 冬にも安らぎがあるように 僕の心にも 癒される時がある それはまったく訪れないけれど いろいろなことがあって いろいろな人が話しかける もうこんなにも 取り残されるのは君だけだよって それはそれで仕方がない…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「決意」

何度も何度も考えた このままじゃあいけない いいはずがない もう三度目のクリスマス それでも一緒に過ごしたい 何度も何度も決意した 今日こそ言おう 伝えよう もう三度目の誕生日 それでも思う君のこと 冬の雨の日 久しぶりに食事に出かけた 木枯らしの街並を 寄りそい手をつないで歩いた クリスマスが近いん…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「今日こそ君に」

君にさよならを言おうとした 今日こそきっと言うつもりだった もう何ヶ月も前から そう決めていた 君に自由を返すつもりだった 今日こそきっと返すつもりだった きっと出会った頃から そう思っていた 僕がそんな話をするたびに けなげに話題を逸らすのは まだまだもっともう少し 一緒にいてもいいのかい? もうす…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「ちゃぽこ」

ちゃぽこ 寒かろ冷たかろ 12月の雨 夜の金曜日 冷たいアスファルト 横たわるちゃぽこを見つけた ちゃぽこ 痛かろ苦しかろ 真冬の雨 真っ暗な金曜日 凍える道路に 動かなくなったちゃぽこがいた ちゃぽこ 嫌じゃろ悲しかろ 春になったらまたおいで 巡って生まれてまたおいで ちゃぽこが好き…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「情景」

心が景色を見ていた 君と出会った日 青い空がもっと青くさわやかに見えた 君と歩いた日 夕映えが悲しいほど美しかった 君と過ごした日 月光が金色の景色を照らしていた それから 君と別れた日 雨の景色が不思議ときれいだった 君の青いカサが少しずつ遠ざかった ためらうように少しずつ遠ざかった 僕…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「冬が来る」

冬が来る この町に冬が来る ほらごらん こんなに風が吹き荒れている 冬が来る 山陰に冬が来る ほらごらん こんなに波がはじけている 暗い空 朽ち果てた家並み それでも人々は 風に向かって歩き続ける 冬が来る この町らしい景色が来る
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「君とすごした季節」

早春のこと 君と初めて春を見た 二人の時間がぎこちない 夢中で過ごした春の宵 初夏のこと 君と初めて夜を見た 二人の時間がせつなくて 毎日会った夏の海 秋の始まり 君と初めて秋を知る 二人でいるのが当たり前 大事なことを忘れがち 真冬のこと 君と初めて雪を見た 二人で過ごすクリスマス 静かな静か…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「君と出会った日」

君と出会った日 僕は心に火を灯した 小さな頼りない炎は わずかな風にも揺らめいた 君と出かけた日 心の火が燃え始めた 少し大きくなった炎は 春の夜風でも暖かかった 君と過ごした夜 青い炎が力強く燃えていた 熱い心地よい炎は どんな嵐でも消えないと思った それから秋を迎え クリスマスを過ごした 雪の…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「12月になったら」

12月になったら 海峡を越えて あの街に食事に行きたいね 君と一緒に 12月になったら 時間を作って あの街デートに行きたいね 昔のように この頃お互い忙しくて すれ違いばかりだけど きっと時間を作って 青い車で迎えにいく 12月になったら 去年のように クリスマスのプランを練りたいね 夜更かし…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「絶望習慣」

毎日毎日夢を見た 毎日希望を持っていた 朝から晩までがんばった 今度こそはと思ってた 毎日毎日馬鹿を見た 失敗ばかりで自己嫌悪 寝る間も惜しんで努力した それでも厳しい現実は 失敗するたび苦しんで 夢も希望も枯れていく 後に残るは絶望で いったいどうなるこれからは そうしているうち嫌になる 自分も人…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「夕焼け」

晩秋の夕暮れ 濃厚なオレンジの光線が 古い空間を照らしていた 静かな夕焼けだった 晩秋の黄昏 濃厚な闇の固まりが 古い空間に淀んでいた 静かな夕闇だった なぜここにいるんだい? なぜここにいるの? 二人だけになったね そうなりたかったから もうすぐ帰るのかい? もうすぐ帰るの? うん 帰らない …
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「冬がはじまる日」

冬がはじまる日 冷たい雨が吹き荒れた 山里の村では 森がしなって泣いていた 冬がはじまる日 冷たい風が吹き荒れた 海辺の村では 海が砕けて泣いていた 寒村の人々はランプを灯した 低い軒をくぐって寄りそった 黒い雲がのしかかっていた それから光が途絶えていった 冬がはじまる日 人気のない村を 風が駆…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「自分の時間」

自分の時間 仕事中の 深夜のラジオ クラシックを聞き始めた 心が癒されていく そんな気持ちになる 懐メロは過去に誘う旅 あの頃がよみがえる 嬉しいことも悲しいことも 洋楽は少しおしゃれだ 高校時代に憧れた 未知の国々を想像する 季節の歌は近未来 休みの計画を立てたくなる 仕事を早く片付けよう …
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more

「三回忌」

よく晴れた寒い日だった あの日とよく似た景色だった ほんの昨夜のことだ 暗闇に雪が踊っていた 死の妖精がきれいだった 妹と病院に向かっていた ほんの昨夜のことが ずっと昔のように思えた 木枯らしの音がしていた 父と妹と僕が母を看取った あれから三度目の冬になった 山里の母の墓を 淡い日射しが包んでいた…
トラックバック:0
コメント:0

続きを読むread more