春の女

こんな春の頃
女に会うために
東に向かったことがある
始発の電車で帰ること
緑の雨が眩しかった

こんな春の頃
女を抱くために
東に通ったことがある
週末の夜を過ごすこと
夜の桜が舞っていた

春の女が悩ましかった
春の女と恋に落ちた
それから女を失いたくなくて
嘘ばかりを重ねて行った

どこまでも堕ちていく
どこまでも喪失していく
わずかに残された自分さえも捨て去って
僕は春の女に狂っていった

春の女
春の女
初夏の景色は似合わない

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