テーマ:思い出

せれなーで

本当は君のことを そんなに好きじゃあなかったと思う 好きというよりもただ 一緒に出かけるのが楽しかっただけ 一緒にいるのが嬉しかっただけ 本当は君とのことが こんなに切なくはなかったと思う 恋愛というよりはむしろ 一緒に過ごすのがあたりまえになっていただけ 一緒に眠るのが自然になっていただけ クリスマスの夜の…
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トイカメラ

あれはまだ 二人が幸せでたまらなかったころ 二月の休日に 大きな街に出かけたとき 小さなトイカメラを買って 二人で撮りあった思い出の写真 あれはまだ 一人になることが切なかったころ 一月の休日に 小さな約束を交わしたとき 大きな想いを伝えたくて 二人で黙り込んだ思い出の窓 今日荷物の整理をしていたら 大…
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春の街

春の町は 優しい陽射しに満ちて 銀色のレールを鳴らして 黄色い電車がやってくる 春の町は 穏やかな海に包まれて 水色の景色の向こうに 柔らかな船が浮かんでいく 僕が過ごした町 君と出会った町 あの頃の思い出が 優しく語りかける町 春の町は 思い出にあふれる町 心の町 ELUGA X P…
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嵐の夜

嵐の夜 小さな部屋に 君と二人きり 風の叫びを聞いていた 嵐の夜 小さな窓から 君に寄り添って 叩きつける雨を眺めていた 北向きの部屋も 秋の気配も 青い街灯も 静かな夜も いつの間にか 君と分け合うようになっていた 僕は幸せだった 今までで一番幸せだった こんな嵐の夜 そんなことばかり…
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秋の旅

土曜日に旅立った二人は 夕日を追いかけた 茜色の雲の先に 秋の夜が訪れた 日曜日に目覚めた二人は 朝日の中にいた 青色の空の彼方に 秋の時間が広がっていた それから手をつないで 見知らぬ街を歩いた よく晴れた秋の一日は いつまでも二人のものだった そんな秋を思い出す旅 いつもより遠い旅
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「たそがれ」

死にたい 死にたい 死んでしまいたい たそがれの空を見て 考えていた 死ねない 死ねない 死ぬわけにはいかない たそがれの街を見て 思い直した 悲しむ人がいる こんな僕にも 悲しむ人がいる 夜を歩いている
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「絶望風景」⑥

わけもなく西に向かった あてもなく西に行こうとした まだ明けきらない高速道路を 逃げるように西に急いだ 少しでも早く 少しでも遠くに 行こうとした この街を離れること それだけを考えていた この街が怖かった この街が嫌だった この街の 雑踏が 人ごみが 景色が 職場が 空が すべてが怖かった 毎日…
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「絶望風景」⑤

九月1日 日曜日 早朝 曇り空 女の抜け殻 一人ぼっちの部屋 雨上がり 秋の気配 ベランダから見下ろす街 すべてを失った街 決めた いやもう決めていた 今日で消える 今日からいなくなる この街を捨てる 仕事を捨てる この部屋を捨てて どこかに行ってしまおう ベランダの片隅 焼け残った写真 …
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「絶望風景」④

週末 深夜 晩夏のこと 高層 部屋 夜景のとき 無機的な場所で 無意味なやりとり 僕の見た 絶望風景 写真を焼く女 何かを懇願する女 別れたい女 明かりさえ消えた部屋 アルバムを開く男 何もかも拒絶する男 冷酷になりきれない男 街灯さえ届かない部屋 嗚咽する女 慟哭する女 みすぼらしい女 湿…
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「絶望風景」②

夏が終わっていく 僕が知っているのは 北の湖畔 絶望風景 あと三日 それだけを考えていた 夏の痕跡 人の気配 すべてが消失し ただ 寂しいだけの 北の湖畔 あと三日 それだけしか残っていなかった 記憶の痕跡 幸せの気配 すべてを捨て去って ただ 憎悪だけの 北の湖畔 いよいよ最後だと思…
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「帰郷」

4年間過ごした学舎 僕にとっての故郷を訪れて 後悔ばかりの自分に出会う いったい何をやっていたのだろう 4年間で出会った友たち 僕にとっての学生時代を振り返って ろくでもない自分に出会う いったい何を考えていたんだろう つまらない人間だった 恥知らずの男だった 志も夢も将来も父も母も忘れて 毎日を無駄に過ご…
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「絶望風景」①

夏の終わりがやってくる 夏の終わりがやってくる その時 私が見ていた景色は 夏の終わりにふさわしい 絶望風景 その時 私の心は すべての自分に絶望していて 自分で自分を終わらせてしまうこと そればかりを考えていて その前に その前にしなければならないことがあって それだけのために それだけのために …
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「鎮魂夏」

君を失って すっかり消え失せた夏 あの頃のまぶしい日々 もう二度と戻らない 湿った海辺の風 ただジメジメと不快なだけ 海の匂いを探しても どこにも見つからない 狂った浜辺の音 ただザワザワとうるさいだけ 海の音を探しても どこにも聞こえない あれから夏を忘れることにした あれから夏を葬り去った 夏…
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ありあけ

君と見た ありあけの夕暮れ 穏やかな茜色が 干潟を染めていた 君と見た ありあけの夜 優しい月光が 干潟を照らしていた 君がいることがあたりまえになって 大切なものを忘れ始めたのは きっと有明を訪ねた頃で 夏の終わりの気配を感じていた 君と過ごしたありあけの頃 二人でいた最後の夏
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「五年前の映画」

五年前のこと この映画を見たかった 君と行こうとした 君を誘って行きたかった 年末の迫るころ この映画の話をした 君に行こうと言った 君を誘うと頷いてくれた あの頃のこと 何も望まなかった ただ君のことを思っていた それだけで楽しかった あれから映画に行くようになった あれから週末に会うようになった…
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「あの頃」

あの頃は良かった あの頃が懐かしい そう思うことで 今を否定し続けている あの頃は楽しかった あの頃に戻りたい そう思いながら 今を生き続けている あの頃にはあの頃の苦悩があった あの頃はあの頃の素晴らしさに気づけなかった 今になってやっとわかることばかりだから 何度も同じ過ちを繰り返してしまう あの…
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「それでも夏が来る」

梅雨空の週末 紫色の雨が降る まだ君のことを忘れられない それでも夏が来る 梅雨曇りの午後 どうしていいかわからない まだ君の心が探せない それでも夏が来る 雲の切れ間から降り注ぐ 濃厚な光の束が すべての景色をカラカラにして あの頃の匂いを運んでくる もうすぐ夏が来る なぜか待ち遠しい 《メー…
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「黄昏」

あれから 何度も 連絡しようとして やめてしまった あれから 何度か 会いに行こうとして 行かなかった ときどき 君のことを 思い出すけれど ただそれだけのこと ときどき 君のことを 聞かれるけれど 何も答えない ただ 黄昏れていく 空を見るたびに 君を懐かしむ 君を懐かしむ …
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「母」

白い石を洗いながら 目を伏せると 少しだけ枯れた花 母が悲しんでいるよいうだ 黒い雲を気にしながら 手を合わせると 少しだけ涼しい風 母が扇いでくれているようだ 振り返ると 少しだけ揺れる花 母が手を振っているようだ
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「雨の情景」

雨の中で たたずむ人の 悲しい瞳が 忘れられない 雨の中で 泣いている人の 悲しい声を 憶えている 銀色の雨が 暗闇から落ちてくる 大粒の雨が 思い出をかき消している 雨の中で たたずむ人は どうしていいかわからないから それとも 帰る場所を失ってしまったから
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「雨の物語」

こんな激しい雨の夜 僕は誰か抱きしめて貧しい部屋 暗闇の中で 素肌の温もりを感じていた 明日など要らなかった ただ今があればいい そんなことを考えて 雨の音を聞いていた こんな激しい雨の夜 僕は誰かを訪ねて小さな部屋 暗闇の中で 寂しさの余韻を思っていた 愛など要らなかった ただ思い出があればいい そんな…
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「梅雨色」

薄紫の花も 濃い緑の木々も 静かな雨に濡れて 黙り込んでいる 黒い空の雲も 湿った生ぬるい風も 悲しい雨を語り 動き始めている 梅雨色の日々は悲しい恋 梅雨色の景色は優しい母 何もかも喪失して 思い出にしがみついている 大粒の雨も風も 窓を叩く夜の音も
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「週末は雨」

週末は雨 優しい雨 紫陽花の中を 君と歩いた 週末は雨 せつない雨 窓越しの夜景を 君と見つめた 雨の音を聞いて 雨の匂いを感じた いつの間にか 週末を過ごすようになった 週末はいつも雨 君を迎えに行く
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「梅雨空」

梅雨空に 夏の風が来て 君を思い出す ずっと濃かった緑 梅雨晴れに 夏の光が降りて 君を懐かしむ ずっと眩しかった午後 雨が降りつづく 紫陽花の道ができる それでも僕は一人ぼっち ただ雨の景色を見つめている 梅雨空がたそがれていく あの頃と同じように
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「6月2日」

君の誕生日のこと 今でも憶えている 今でも会いたいと思っている 君との誕生日のこと 今でも忘れていない 今でも連絡を待っている たぶん木曜日から始まって 水曜日、火曜日と過ごしてきた 食事に行ってプレゼントを渡して 二人で初夏の夜を歩き回った 去年は月曜日 少しだけ会って話をして 遠い存在になってしま…
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「古都の午後」

緑の風が歩いている 赤い鳥居の階段が どこまでも続いている 古都の午後は 君のことばかりを思い出す 初夏の日射しが話しかける 黒い蒸気の機関車が いつまでも停まっている 古都の日曜日は 君のことだけが懐かしい 水面に映る山々も 街並みにとける人々も たしかに君と見た景色 君との思い出が落ちている 君の…
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「初夏の幻想」

いちばん美しい季節に 恋などしていたものだから 夢中になって君しか見えなくて 振り回されて振り回されて 悩んだり苦しんだりしていたものだから 初夏のときめきを味わうこともできなかった いちばん幸せな季節に 恋などしてしまったものだから のぼせあがって君だけ思い続けて 縛られて縛り続けて 怒ったり悲しんだりしたもの…
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「ミッドナイトブルー」

いちばん楽しかったころの音楽を聞きながら いちばん楽しかったころを思い出す それでも心はミッドナイトブルー 明日は日曜日 いちばん辛かったころの記憶をたどりながら いちばん辛かったころを考える それでも心はミッドナイトブルー 明日の夜が来る 真夜中のラジオ 誰もいない部屋 明かりを消して 遠くの街を思い出す…
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「5月13日」

5月13日 雨が降っていた 君に初めて会う日のこと 僕は君の姿を追いかけて 東に向かって行った 午後6時 雲から夕日が洩れていた 君に初めて会った時のこと 僕は君の声を聞きながら 助手席で考えていた 初夏の夕景 緑が鮮やかだった 君を初めて抱きしめた日のこと 僕は君の匂いを感じながら 一緒に過ごそうと…
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「あの時の春」

あの時の春は輝いていた 桜の空がまぶしかった 僕は誰よりも幸せで 穏やかな心で歩いていた あの時の春はきれいだった 君の笑顔がまぶしかった 僕は誰よりもときめいていて はずむ心を抑えきれなかった ああ 春はこんなにも優しかった 春はこんなにも切なかった 生きていることが嬉しくてたまらなかった あの時の…
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